52週MD | 販売促進に必要なカレンダーとは

52週

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今回はファッションビジネスの基礎中の基礎、52週MD(マーチャンダイジング)の考え方と、販売促進に落とし込むためのカレンダーや活用事例についてご紹介いたします。

目次

なんで52週

それはライフサイクルが1週間をベースにしているためです。月曜から始まり日曜に終わるサイクルを多くの人が過ごしています。1週間を1年間積み上げると52週になるため、『52週』となってきます。ファッション雑誌などでも、『1週間着回しコーデ』なんていう記事を見るのではないでしょうか?生活者にとって馴染みがあるのが1週間というわけです。

生活者のライフサイクルを起点に販売計画を立てることで、お店、ECサイト、SNSなどあらゆるタッチポイントを『顧客起点』に設計することができます。そうすることで売上UPや消化の促進を図ることができるのです。

1週間を積み上げていくと『月』や『シーズン』という少し大きな単位になってきます。これを『季節区分』と呼びます。顧客起点で考えたときに、『いつ商品を切り替える』のが適切かを区分したものになります。最近だと夏が長いため、夏の季節区分を細分化しているアパレルも多いのではないでしょうか。
アパレル各社により季節区分の考え方異なりますが、季節区分の組み方が売上や消化促進に大きな影響を与えてきます。

52週マーチャンダイジング

52週MD

マーチャンダイジングとはなんでしょうか。マーケティングは聞いたことあるけどマーチャンダイジンは聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか。Wikipediaではこのように規定されています。

マーチャンダイジング (英語merchandising) とは、一般的には、消費者の欲求・要求に適う商品を、適切な数量、適切な価格、適切なタイミング等で提供するための企業活動のこと[1][2]。「商品政策」「商品化計画」。「MD」と略されることもある[3]

参照:wikipedia

ファッション業界では『5適』と呼ばれ、バイヤーやマーチャンダイザーと呼ばれる方が『商品計画』をシーズン・年間で計画するときに用いられます。

5適意味
適品
最適な商品を
適時
最適な時期に
適所
最適な場所で
適価
最適な価格で
適量
最適な量で売る

この10年度、52週MDの考え方は大きく変わりました。変化のポイントは、①気候変動 ②新しい仕組み にあります。

気候変動による、季節区分の細分化

気候変動

プロダクトアウトからマーケットインへの流れはファッション業界でも大きく進みました。マーチャンダイジングの領域でも多分に漏れず。 顧客起点であるためにアパレル各社は季節区分を細分化し販売促進を図ろうとしてきました。特に7月〜9月の『長い夏』に対してどのように対応するかがこの5~6年の大手アパレルの命題になっています。

季節区分を細分化し顧客に対応していくことは、売上アップに対して一定効果があったと思われます。一方で課題となったのが『在庫』であり『費用対効果』です。大手になればなるほど販売箇所は複数ありディストリビューション(店舗分配)が前提となります。そのため季節区分の細分化は在庫を圧迫し、売上アップの効果を吸収できるほどではなくなってきています。

新しい仕組み

52週MDに変化をもたらしたもう1つのポイントは、仕組みの変化 です。ZARAやしまむらなど『ファストファッション』と呼ばれる業態が新しい仕組みを生み出すことで、旧来の52MDとは異なる仕組みを作りました。
ZARAは、企画デザインから店頭投入まで最速2~3週間と言われています。彼らは『適品適時・適量』を極めており、トレンドの商品を即座に作り、『売り切り御免』を前提とすることで在庫負荷を減らすビジネスモデルを作り上げました。

次に現れたのが『D2C』と呼ばれるマーケティング手法です。よくD2Cをブランド群として呼ばれる方がいますが、私は『手法』として捉えています。
規模が小さくかつマーケティング手法に優れているからこそ、大手アパレルよりも適品適時・適所』が優れていることが支持されているポイントです。

5適意味D2C
適品
最適な商品を
顧客とインタラクティブなコミュニケーションをとることで
マーケットインな商品が作れる
適時
最適な時期に
毎週1回~新作が出る
適所
最適な場所で
ECサイトなど顧客の都合に合わせた場所で変える(効率的)

52週マーチャンダイジングにマーケティングを加える

オーソドックスなマーチャンダイジング手法から新しい手法まで、様々なマーチャンダイジング手法が生まれました。昨今では、商品化計画を加味して『どのように売っていくか』が重視されています。それが52週マーケティングです。前述したD2Cの台頭が、52週マーケティングの必要性を物語っています。

52週マーケティングとは、『生活者のライフスタイルや購買データなどの情報を基に、効率的に商品、販促施策を企画、実行する』ことです。例えばクリスマスやハロウィンなどの催事期、入学式や卒業式などのオケージョンが代表例です。また季節区分にとらわれず、割引施策を定期的に実施し購買を促す手法も、効率的に販売促進を実施する手法の1つです。

このように『顧客起点』で商品計画をし、販売促進までクイックに落とし込んでいき、効率的に販売促進をしていくことが52週マーケティングと言えます。

具体的な実例は?

52週MD 
実用例

私たち Weeelでは、マーチャンダイジング(商品化計画)とマーケティング(顧客起点)を合わせたカレンダーを作成し計画を立てていくことを推奨しています。こちらが使用しているカレンダーです。
ただしクライアント様の状況に合わせてカスタマイズしていくためあくまで一例としてご参照ください。

年度・シーズンの戦略があり、3か月単位の戦略があることがベストですが、そこまでシステマチックにできないことが多いのが実情だと思います。
私たちのおすすめとしては、まずは3か月マップを作成し、実行して分析すること(PDCAサイクルを回す)。行動の量が結果に返っていき、計画の精度が結果の質に変わってきます。

今後の新しい販売促進とは?

アパレル不況と言われていますが、売上が良いところは存在しています。売上が良いところには理由があり、考えて行動しているというわけです。しかし、いま『最新』と呼ばれる『D2C』も多くの課題を抱えています。その1つが『適価』と『適量』です。

『適価』は価格戦略に関わる部分で、中抜きでの原価構造の変化から生まれたD2Cブランドがあまりタッチしてこなかった領域です。『適量』は販売手法が先行したD2Cにおいて触れられてこなかった領域と言えます。

今後はこの2つが大きなポイント(課題)となってくると考えます。Weeelではブランディングコントロールとマーチャンダイジング・マーケティングを再現性高く回しています。
顧客の状態に合わせて適切な手法を作成し運営することが可能です。

ぜひ気になる方はお問い合わせください。3回のMTGは無料で実施しており、クライアント様の状態をチェックしてからの契約となるため、お気軽にお試しいただけます。

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